白いヤンギレは、マジ相手にしたくない(前編)

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  「うわぁ……アイツ、女よりも女々しくね?」 「くぅぅぅ~」  洋一はそんな彼にボソッと呟くと、取り敢えず衣服を着ながら森泉に問い掛ける。 「大丈夫ですか?すんげー大事な場所とか、潰れてませんよね?」 「だいじょぶ……。こう見えて案外丈夫だから。凄く痛い、けど」 「あー凄く痛いのわかりますから、取り敢えず此処から移動しましょうよ?肩貸しますから」 「ありがと……、洋一くん」  洋一は頭にバスタオルを掛けて、森泉の傍でしゃがみ彼の左腕を自分の肩に回すと、ゆっくり立ち上がって脱衣所から出てリビングへ出る。  すると、階段から降りてきた檜原と丁度鉢合い、彼は訝しそうな顔をして森泉を指差し洋一問い掛けた。 「おい兼城、森泉はいったい何をやらかしたんだ?歩き方は変だし、オマケに脂汗を大量に出してるじゃねぇか?」 「それがですね、相模さんが素っ裸でいる状態の時に森泉さんが脱衣所に入ってきまして。  森泉さんを見た相模さんが、悲鳴をあげながら股間を思いっ切り蹴ったんですよ」 「ははん、だから下がやけに騒がしかったのか。そうなりゃあ、コイツのタイミングが悪かったとしか言いようがねぇな」 「ぅぅぅ……」  檜原は嘲笑いながら呻く森泉を見ると、彼の背中を軽く叩いてからソファーの上にドカリと座った。 「兼城、そのバカイズミは俺に任せて、お前は髪を乾かしてこい。風邪引いちまったら、明日の講習が辛くなっちまうぜ?」 「あ、はい。では、森泉さんをお願いします」 「おう」  軽く彼に一礼して洋一は森泉をソファーに座らせると、早足で脱衣所まで戻り洗面台の脇に置かれたドライヤーを手にして髪を乾かしながら、先程の浴室での相模の様子を思い出す。  
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