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其処に、黒服に、あの時の“鳥”のエンブレムを付けた人影が10人、入り込んで現場を囲んでいやがる。
間違いなく、ミッションの報告資料に書かれてはいない、予測外のもんだ。
そして、コイツらは皆、サイレンサーを装着した銃や小刀を手にして目を光らせている。
俺の読みが正しければ、コイツらはターゲット諸共、MUSASHI、RYUHA、ISSAを殺すつもりでいる筈だ。
ソイツらは今、その危機的状況を知らねぇ。
タイムリミットは、このミッションが今の中盤から終盤に差し掛かり、ターゲットを捕まえる瞬間だ。
SYUSEI、これを気付かれずに一気に仕留めて阻止すんのは、身体能力が高いお前しかいねぇんだ!
急いで、その場所へ向かってくれ!
Re:setメンバー達の命が懸かってるんだ!
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あの時の、“鳥”……?
オイ、何で、あの“トリ”が出てきてんだよ?何で現れてんだ?!
相模は、困惑しながらも直ぐにそのメールの差出人に電話を掛けると、椅子から立ち上がり相手が電話に出るのを待った。
『SYUSEI、あのメール、読んだな?』
「オイ、アレに書いてた“鳥”って何なんだよ?ホントに“あの時”の“トリ”なのかよ!?答えろ!!」
『いったん落ち着かねぇか!SYUSEI!』
電話口から聞こえる差出人の声に、相模は半ば苛立ちながら舌打ちすると、軽く息を吐いて冷静な声音で話し出した。
「教えてくれ。アンタが見た“鳥”のエンブレム。それは、アンタが知ってる“十二支の酉”なのか、それとも……、
俺だけが見た、あの“例のトリ”なのか……」
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