作戦は、“恋人同士”にありィ?!(前編)

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  「相模さん。俺がこんな発言して気に入らねぇのかよ?」 『あぁ、気に入らねぇ。  けど、アンタのその勘は当たってる、と、言ってやる』 「はぁ?まさか、マジでミッションとか……じゃ、ねぇよな?」  洋一は眉根を寄せ、インカムに手を当てたまま問い掛ける。 『そのまさかだ。  兼城、今回は檜原さんから、俺とアンタが協力して出るようにと言われている。というわけで、アンタ、  ──俺の下僕として働けよ』  ──ピシッ  張り詰めた空気に、一筋の大きな罅[ヒビ]。  突如、相模の口から出た言葉に、洋一は、あまりの苛立ちにピクピクと片眉を動かすと、拳を握り締めて声を荒げた。 「はぁア?!誰が、お前みたいなドチビなガキの下僕になるかよ?!  つか、お前が俺の手足になれよ!俺より戦力が優れてるからって、頭が悪いお前なんかが命令すんな!」 『ぁあ゛!?生意気言ってんじゃねぇよ、木偶が!ていうか、頭悪ぃって決め付けてんじゃねぇぞゴラァ!  だいたい、まだまだ経験積んでねぇ見習いのアンタなんかに、俺が手足になるわけねぇだろッ!アンタは、大人しく見習いとして先輩の命令を聞け。黙って俺の言うことに従えや!』 「従うかよ、ガキが!  あー、マジでイラつくお前が先輩だと、萎えるどころか疲れちまうぜ。  しかも、ミッションで怪我する挙げ句に、ターゲットを殺そうとした奴らも逃がしちまうし、足引っ張り放題なヤツがバディだなんてやんなるよなー」 『ぐぬぅぅう……』  洋一が、半ば棒読みで嫌味ったらしく刺していると、インカムの向こう側から、沸々と怒り込み上げているのか相模が唸り声を出し、机か壁かは判らないがその類を力一杯に叩いた。  
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