作戦は、“恋人同士”にありィ?!(後編)

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作戦は、“恋人同士”にありィ?!(後編)

   午後7時半を回った、新宿区 のとあるスナックが彼方此方に密集した繁華街。  スナックの営業を知らせる色鮮やかな眩いネオンが、軒並みに立つビルとアスファルトを明るく照らし、その中を一台の黒いセダン車がゆっくりと進んでいる。  そして、その車はとあるビルの前に止まり、一人の漆黒のスーツを纏ったサングラスの男が降り立った。  その彼に続き、別の黒いスーツを纏った体格の良い男性が二人、それから降りて彼の傍に立つと、彼は二人に護られるように歩き出し、ビルの中へと進んだ。  そのビルの最上階。  其処の広く薄暗い一室。七三分けに大きな腹をした中年男が、その部屋の真ん中にあるソファーに座り、自慢の丸く出た腹にノートパソコンを乗せ、背もたれに寄り掛かりながら操作している。  ガチャン……ッ  そんな中、室内に響くゆっくりとドアノブを回した音。  七三分けの男が、全くその音を気にせずに操作を続けた。その刹那──  ──バァンッ!!  けたたましい音と共にドアが豪快に開き、彼はそれに驚いて、直ぐ様操作していたノートパソコンを大事そうに抱き締めて、その開いたドアの向こうを見つめる。  すると其処には、逆光に照らされた黒いスーツの男性が三人、押し潰すかのような威圧を纏い、じっと彼を見据えて立っていた。  
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