金主義マスコミさんと、強欲幽霊くん-2

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   こういうところは、流石は、Re:setの一員というだけはあると思うのだが、何せ今回のターゲットは、彼の趣向には持って来いの王子様タイプのイケメン。  どんな男性達と関わって、どんな事をして絡んでいるのかという、邪で不純な理由も考えられなくもないのだ。 「あ!もうスタートじゃん!」  ふと、腕時計を見た周防が声を出し、彼はダウンジャケットの襟にあるボタンを押して、この場でスゥッと姿を消した。 「オレ、先に行ってくるね。オレが『よし』と言うまで、ちゃんとおすわりして待ってるんだよー?」 「あなたの犬じゃないんですけど」 「俺は犬じゃないです。ていうか、MUSASHIの方が犬ですから」  クスクスと笑いながら言う周防の台詞に、洋一は反論し、相模が冷めた顔で一言多く言う。  洋一は不愉快さに片眉を上げ、知らん振りをして周囲を警戒する相模を睨み付けた。  すました顔をして、何も言ってないというその態度は、まるで自由気ままに生きる野良猫のよう。  その様に、洋一は鼻で軽く笑うと、テレビ局周辺を見つめて言った。 「なら、SYUSEIさんは野良猫だな。独りぼっちで行動して、人慣れしていない、単独を好む意地の悪い猫だ」 「あ゛?気に入らねぇこと抜かしやがって。ぶん殴る!」  相模が、握り締めた右拳を振り上げて、此方を睨んで突っ掛かってくる。  洋一は、小さく笑んだままその拳を左手で受け止めて、仕返しに相模の額を指で軽く弾いた。  すると、彼はその場で飛び上がって、後方宙返りしながら両足で洋一を蹴り、小さな音を立てて着地して、倒れて直ぐに起き上がろうとする洋一を見下ろした。  
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