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大地の殻
とても大きい、それはそれは、とても大きくて青い海がありました。
ぶくぶく、ぶくぶく。
そのとても大きくて青い海のあちこちから、とても熱くて赤いマグマが、ぶくぶくとあふれてきます。
マグマは、海の底にある火の山から噴き出しているのです。
この世界には、たくさんの『地の殻』があって、それらがぶつかることで高い山ができたり、離れることで深い谷ができたりします。こすれあえば激しい揺れを起こすこともありますし、いっぽうがのみこまれ、沈みこんで溶けてしまうこともありました。
それが、どろどろに溶けた灼熱の岩──マグマとなって、あふれて出てくるのです。
しゅうしゅう、しゅうしゅう。
マグマとおんなじように、激しく噴き出すガスといっしょに、波のあいだから、マグマの熱であたためられた海の水が、しゅうしゅうと蒸発します。
海よりも大きい、とても広くて青い空へ向かって、蒸気になって立ちのぼっています。
もくもく、もくもく。
すると、水蒸気はたちまち雲のかたまりになって、みるみるうちに広がっていきます。
それは、海だけではありません。広くて青い大きな空の下には、かつて「パンゲア」という大きな陸地が存在しました。
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