意外と流されやすかった。

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「俺の頭撫でるのそんな楽しい?」 「はい」 「ならいいんですけど… うん、そういうのは家でやろうね 外で兄弟でもないのに頭撫でてるとかおかしい状況だからね?」 「……あぁ」 渋々撫でるのをやめてくれた。 勘違いはしないでほしいな。 「嫌なわけじゃないよ? 人目があるからダメだよ、ってだけで」 「おう」 俺は立ち上がって上の方の棚を物色開始。 いやはや最近のはどれも洒落てんなぁ。 すると、今度は静がしゃがみこむ。 何かお気に入りを見付けたのだろうと思い、俺も一緒にしゃがんでみた。 「何かあった?」 「可愛かった」 「ん?どれ? この猫のやつ?確かに可愛いよなぁ!」 「違う、けどまぁそれでいいや」 違うのかよ。 顔は伏せてるから分かんないけど、耳が真っ赤なんですが。 わけ分かんないから敢えて触れずに流そう。 俺はマグカップを選びたいんだ。 その後食器選んで… あ、マグカップも食器も、静と俺で色違いのお揃いとかにしようかな。 ペアじゃなくても、色違いのはカップル感出る気がする。 「静、何色好き?」 「青と黒」 「俺緑と白好きー」 それなら、モノクロで合わせた方が探しやすいかもしれないな。 さっき勘違いした黒猫と白猫のマグカップ。 これ可愛い。 パンダも捨てがたいけど…それだとペアというか、二人とも同じのになってしまう。 「ね、静! これは?」 「可愛いの選ぶんだな」 「黒が静ので、白が俺の マグカップだけじゃなくて、食器も買おう? 俺ちゃんと金持ってるよ!」 「そんな心配してねぇよ ついでだし、選ぶか」 「やった!」 前の彼女とか、お揃いの持つ前に浮気されたり別れたりだったから、ちょっと憧れでした。 浮気は、わりと大目に見れるタイプだけど、現場に踏み込んだらさすがに無理だなーってなった。 それは置いといて! 食器! 素材とかの名前はよく分かんないけど、ツルツルしてるやつよりも少しざらついてるやつが結構好みだったりする。 その好みは似ていたようで、2つあったうちどっちがいいか選んでもらうと、俺が気に入っていた方だったので、そこでもまた嬉しくなった。 たくさん買って重たいし、お金も結構使ったからということで、サボテンは諦めた。 今静の家で大切にしているサボ吉にもっと愛情を注ごう。
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