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え、そうだっけ…?
俺、一年の初めからずっと仲良いんだけど…
心許してくれてるってことだね!
でも藤川もわりと一緒にいるよな。
結構範囲広いのかな、心許す人の。
「だから、告白されたからっていうより、友達から恋人にって感じなのかと…
あと、好きになったら自分から行きそうじゃね?」
「もう藤川怖い」
「え、何が?」
すごい当たってるんだけど。
え、趣味は人間観察ですみたいな?
いつかばれるな、これ。
とりあえずは静との距離感はしっかりしなくちゃいけないな。
でもしっかりしても、俺に対する静の空気感で全部ばれる気が…
「一ノ瀬も彼女できた?
でもお前顔綺麗だから、相当綺麗な子じゃないと並び難いからなー
頑張れ!」
「ねぇお前も女顔じゃん
なのに何でモテるの?」
「まぁ中身がイケメンだからじゃね?
外見もだけど!」
ドヤ顔で言われるの腹立つな。
でも、藤川は中学の頃から付き合っている子がいる。
長いの羨ましいな。
すげー美人でもすげー可愛いわけでもないんだけど本当に優しくていいやつだから、って言ってた。
とても優しい顔で言ってた。
そりゃもう羨ましいって。
俺も静とそうなれたらいいんだけどなぁ。
「外見に似合わず、一途」
「まぁな!」
「うぜー」
もっとな、嫌なやつだったらよかったのにな。
とまぁ、オリエンテーションが終わったあと、藤川とだらだら話しながら静を待っていた。
しかしなかなか来ない。
「何待ち?」
「しずかちゃん」
「霧山怒るぜ?」
「うん、知ってる
でもいないから言ってるんだ!」
本人にしずかちゃんとかいうと、セクハラされる。
いやうん、いろいろされる…
キス以上はまぁ、突っ込まれてはないけど、それなりに…
うわぁっ、思い出したら恥ずかしくなってきた!
「一ノ瀬?
どした?顔真っ赤だけど、体調悪い?」
「波留、体調悪いのか?」
「いや、大丈夫…
……え、いつからいたの、静…」
「さぁ、どこからだろうな?
智希、波留連れてっていい?」
「いーよー
一ノ瀬、また授業でな!
俺デートだから!」
「俺も連れてってー!」
「ほら、波留
行くぞ」
藤川に別れを告げ、俺は静に引き摺られていった…
しずかちゃん、結構セクハラ魔人…
今度こそヤられそうな気がする…
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