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陸は深呼吸をして顔をあげた。
「真絋…」
俺の首に手を回して陸はそっと俺の唇に口付けた。
「真絋、僕は真絋のことが好きだ」
「……同情か?」
「……ッ…!!」
目の前の出来事を信じられずにいると陸の平手打ちを喰らった、陸は呆然する俺を押し倒して両手で首を掴む。
「があぁ!?」
「ぼ、僕がこの10年間、どんな想いで生きて来たと想う!?ずっと…真絋がいなくなって僕は後悔ばかりしてた」
陸の大きな目から涙が溢れて落ちる。
「真絋がいなくなってようやく自分の本当の気持ちに気付いて」
陸の手から力が抜ける。
「真絋が…真絋が帰って来ないから自分のほうから行かないとダメだって思って…思ってここまで来たのに」
陸の振り絞るような声にどれだけの決意があったのだろうか?
「う…うぅぅ…」
陸はついに俺の胸で泣き始めた。
「陸…ゴメン」
俺はどうしてこうも陸を傷付けてしまうなのだろう。
陸を抱き締める…10年前に比べかなり細くなった肢体に罪悪感を覚えるよ。
「真絋!藤崎さーん!!ご飯できましたよ!!」
ケビンの声が2階から聞こえる。俺は体をお越し陸の涙を拭う。

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