第一章 目覚め

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次の日、目を覚まし一階へ降りると、いつものようにニュースキャスターの声が耳に入ってきた。それで電気が戻ったことをボクは悟った。 昨夜の停電はいったいなんだったんだろう・・・ ボクは、少しだけ停電について考えたが、それも一瞬のことだった。 ボクは、いつも通り朝食を食べ学校へ行った。 ボクの家の近辺に住んでいるクラスメイトはいないため、昨夜の停電のことは誰も知らないようだ。 いつも通りの教室。 ボクは、いつも通り自分の席に座った。 学校が終わり、ボクは家へ帰ることにした。 帰り道、ボクは考え事をしながらトボトボと下を向いて歩いていた。 『ガシャーーーン』 気がつくと、ボクは病院のベッドの上に横になっていた。 「正太郎!!正太郎!!」 母が泣きながら、ボクの名前を呼んでいる。 どういうことだ?ボクは何故こんなところにいるんだ? そうだ・・・思い出した。ボクは、学校の帰り道車に跳ねられて・・・・ 「正太郎、あなたは5年間ずっと昏睡状態だったの。」 5年間!?ボクは、初め母の言っていることを冗談と思っていたが、どうやら事実のようであった。 「おか・・あ・・・さ・・・」 「目覚めたばかりだから、無理して喋らないほうがいい。まだ、完全に覚醒しているわけではないですから。」 と医者らしき人物が言った。
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