第一章 目覚め

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次の日、目覚めたボクの目に信じられないニュースが飛び込んできた。 なんと、昨日の脳内で見た鈴木 健という男性がトラックにはねられ死亡したというニュースだったのだ。ボクは、「マジかよ」と思わず口に出してしまった。まさかこんなことが起こるなんて・・・ニュースで流れているということは、事実のようだ。このとき、自分に予知能力が開花したという事実を知った。予知能力は最初は、わけが分からない映像が映し出されるだけだったが、次第に自分が見たい予知夢、人物を特定してその人の未来を見ることが出来るようになった。しかも最初は、一週間単位でしか見れなかったのだが、1ヶ月、2ヶ月、とどんどん予知できる時間の範囲が広がっていった。1ヶ月後には4ヶ月先まで予知可能となっていた。ボクは、この能力を自分以外に知られることはまずいと思い、誰にも言わないことに決めた。 なぜなら、こんな能力者であることがばれれば、ボクは、捕まり脳を解剖されるに違いない。そう思ったからだ。これは、ボクの勝手な思い込みだ。それと予知能力があっても、自分自身の未来については見ることが出来ない。 自分の未来が見れないということは、いつ事故に遭うとかも分からないということだ。
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