夜の横浜

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相変わらず面倒見がよく気が利く瑞穂だ。 「それにしてもさぁ、学生時代は楽しかったよねぇ。今、思うと……はぁ、もっと遊んでおけばよかった」 頬杖をつき落胆するような表情を浮かべる美玲に私も頷く。 「それについては同感だよ。私も学生時代が恋しいって思うときが何度もあるしさぁ。それに社会人になってから視野が狭まったというか。長期休暇とかもないし、気の合う友達ができたわけでもないし」 「社会人になってから友達作るのって難しいよねぇ。ましてや綾の住んでる所って大阪でしょ?」 瑞穂は訊ねがら小皿に盛った和風サラダを差し出してくれた。 「ありがとう。そうなんだよねぇ、横浜だったら綾や瑞穂みたいに友達はいるけど、向こうは友達ゼロ。会社の同期とは飲みに行くこともたまにあるけど、会社の同期を友達って言うのも何か違うしなぁ」 「お待たせしましたー!生1つです!」 話していると会話を遮るように威勢のいいお兄さんが美玲の分のビールを持ってきた。
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