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氷が溶け始めている自分の分のカシスオレンジを眺める。美玲の提案に私はぼんやりと呟くようにそう言った。
それから美玲と瑞穂とは2時間くらい盛り上がった。
主に学生時代の懐かしい話や仕事についての愚痴、恋バナの話。話題は尽きない。
そんな時間がとても楽しく久々に大笑いした。何だか学生時代に戻った気分。
でもそんな楽しい時間は永遠には続かない。
「もうこんな時間かー、話してるとあっという間だね」
瑞穂が腕時計を確認しながら言う。
「本当にねー。でも久々に綾と瑞穂に会えて楽しかったよ! また、こうやって来年も会おうよ」
美玲が私と瑞穂の顔を見ながら笑顔を向けた。
「そうだね、また来年も会いたいね」
私も美玲の言葉に笑顔で頷く。
「……じゃあ、淋しいけどそろそろ帰りますか」
そう言って瑞穂が席を立ち上がる前に、
「あ、私もう少し横浜に浸っていたいから、2人を駅まで送ってく」
まだホテルに帰るには時間が惜しい。だから、私はもう少し周辺をうろつくことに決めた。
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