天使祝詞の降る夜に

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「ずっとずっと、待ってるからっ!!」  その言葉に、柄にもなく振り返ってしまったのは、なぜなんだろう。 「忘れられたって、ずっと待ってるんだから……っ!!」  零れ落ちる寸前まで涙が盛り上がった瞳で挑むように睨みつけられても、俺は白けた視線を返すだけだった。
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