天使祝詞の降る夜に

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『……友達って、女の子だったんだね。  ……ねぇ、リュウキ。  私達の関係って、何?』  そしてダチ数人と、そのダチの女友達数人で町をぶらついていた時に、食材の買い出しをしていたエリカとバッタリ出くわした時の言葉も。  エリカは俺がどんなことを言っても、傷つくそぶりなんて見せなかった。  少なくとも、それを表情に出すことなんてなかった。  ……でも、あの時は  居心地の悪さに瞳を開く。  でも一度脳裏に描き出されたエリカの顔は消えてくれない。 「……クソッ」  呟いて体を起こす。  そのまま居てもたってもいられずに、さっき脱いだばかりの靴を引っかけて外に出た。
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