境界線-2人の季節-

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-夏- 夏休みに入った。 もう部活は引退した。 うちらは県大会の一回戦敗退。 去年の秋の大会は県北で終わったからすこしは成長したのかもしれないが悔しかった。 でもあたしだけバレーの強豪から引き抜かれた。 もちろんそこに行く。 ただすこしは勉強しなきゃいけないからいまから陸に教わりに行く。 ピンポーン 「はーい!」 ガチャ 「あ、友梨きたのか」 「勉強教えて!」 「またかよ! まあいいけどよ…」 「とりあえずおれの部屋行ってろ。」 「おーけー」 ちなみに今日は両親4人で旅行だからあたしは陸の家に泊まる。 陸の部屋は二階にある。久しぶりだなー。 ガチャ 「おじゃましまーす」 相変わらず片付いてない部屋。 そこまへんに漫画だの服だのゲームだのが散らかっている。 「あ、悪い片付いてないから適当に場所つくって座って」 ジュースを持ってきた陸がそう言う。 「毎回だから予測範囲です。」 笑いながら言うと 「悪かったな!部屋汚くて!」 「そんなすねなくてもいいじゃーん」 「拗ねてねーよ」 「はいはい(笑)」 絶対拗ねてる。 なんかかわいい。 「で、どこが分からないの?」 「全部にきまっているではないか! いつものことであろう。」 いやいやどやるなよ 「だと思ったよ。」 「なんでそんなにお前は勉強ができないんだよ!」 「逆になんでそんなにできるの?」 真顔で答える 「授業聞いてればいいんだよ!お前はいつもいつも上の空か聞き流してるからできねぇんだよ!」 「え、だって家庭教師いるし。」 「一応聞くがそれは誰かな?」 あ、笑ってるけどこれ怒ってるな まあそんなの気にせず 「陸!」 「だと思ったよ!」
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