第1章

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そして遂に…マスターは見つけてしまった。 ジョーカーの言った開けてはいけない扉を…。 店を閉め片付けを終えたマスターはカウンターの前に立っていた。振り向くと扉が…あった。 人が出入りするには少し小さめな扉。マスターが入るなら少し屈まないと頭がぶつかるくらいの高さ。幅は人が通るには大分、余裕がある。 マスターは自分の目を疑った。だが、それはそこにある。すると、今度は開けたい衝動に駆られる。 扉の前に行き、手を伸ばした。 『開けるなよ。』 ジョーカーの言葉を思い出した。伸ばした手をギュッと握って元に戻した。 ん…ん…ん…ん…。 ジョーカーの鼻歌が聞こえた…気がした。
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