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「私が、もっとちゃんと向き合ってたら……。お母さんのストレス無駄に増やして、生きる活力奪って、それで」
「紀子! ノリちゃん! 落ち着いて。大丈夫。ノリちゃん、俺はノリちゃんが大好きだから!」
何の話だ。
ちょっと待て、あんたが落ち着け。
目が点になるってこれか、という息も止まるような貴重な体験をさせてもらって、戸惑う余り彼の話についていけない。
「ノリちゃん、愛してる。めっちゃ好き。大好き。ずっと傍にいるから、俺。ノリちゃんの傍にずっといさせて」
えっと、別に私、あなたとの関係に不満がある訳でも憂いている訳でもないから。
是非とも一生のお付き合いをお願い致します。
「俺は、ノリちゃんからの愛情はどれだけでも欲しいし、素直に嬉しい気持ちをお返しするよ。だから、安心して愛情注いで」
「は、ははっ。ありがと」
もう何が何だか。笑いしか漏れない。
「お義母さんのことはさ、もう今から確認するとか話し合うとか喧嘩し合うとかできないのが辛いけど。解決の方法は、何かきっとある筈だよ。ね?」
私が聞いているのを確認して、まだまだ饒舌に続ける彼。
「まずさ、ノリちゃんのせいじゃないから。どんだけ病も気からだよ、ナイナイナイッ」
何で敢えて今、そんな軽い口調?!
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