episode185 フェミニストと訳ありの生贄②

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「どんな方法も君を助けないから――」 憐み。 無償の愛。 こんな時まで綺麗な目。 「分かってる。悪いのはあなたじゃない」 見つめあうといつだって思う。 僕はなんて馬鹿なんだろうと。 「君の身体から完全に薬が抜けるまで」 「ここから帰れないんだね」 「そう……僕と征司くんが3日交代で見張るから」 温かい手。 僕の手を両手で包むと。 「頑張れそう?」 罪悪感を抱くべきは 僕の方のはずなのに――。 「ごめんね」 「九条さん……」 彼の方が 不安で泣き出しそうな顔で言った。
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