episode185 フェミニストと訳ありの生贄②

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「騙された……?」 「途中から違う薬にすり替えられていたのさ。あのクソ新聞記者が白状した」 やっぱり――。 「それじゃ僕が飲んでいたのは……」 精神薬なんかじゃない。 「おまえを言いなりにするために、もっと中毒性の強い薬を盛ったんだと」 つまり麻薬。 「凪がそう言ったんですか……?」 僕が見上げれば 「まあ、ちょっと手荒な手を使ったが……」 怒りにまかせて何をしたんだか。 一瞬、子供のように目を泳がせて口ごもり。 「とにかく、和樹」 仕切り直すように言った。 「――おまえは馬鹿だ」
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