episode185 フェミニストと訳ありの生贄②

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危険だ。 「怖いよ……征司お兄様」 僕はこの胸に抱かれると すべてを預けてしまいたくなる。 それが伝わるからこそ この人だって 「その声――また性懲りもなく男を誘ってるのかよ?」 抑えが効かなくなるんだ。 部屋の中に入ると 征司は暗いリビングの年代物のソファーの上に僕を下した。 「電気通ってないの?」 「ずっと使ってなかったから切断されてんだ」 テーブルに並べられた ガラスのキャンドルホルダーに 次々灯される小さな灯り。 「明日になったら――」 「いいよ。このままで」 僕は征司の手を止め引き寄せた。
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