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「汚いぞ……!」
初めから僕を
はめるつもりで――。
「私が汚い?この状況でよく言えるわね」
魔女は鼻で笑って
肩をすくめて見せる。
大人しく言うことを聞いたからって
秘密を守る気なんかさらさらなかったんだ。
「和樹」
征司がメイド姿の僕の写真を踏みつけ
こちらに向き直る。
「和樹」
九条さんは目頭に手を当てたまま
絶望的な声で僕の名前を呼んだ。
「和樹……」
この為だけに呼ばれた凪はもっと
絶望しきった声音で――続けて僕の名を呼んだ。
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