第1章  出会い

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入学式も終わり、そのまま学科別ガイダンスを行うため 講堂から教室へと移動する。 「あーおーいっ!」 後ろから抱き着かれた。 「ゆずのー」 後ろも振り向かずに私は抱き着いてきた腕を外した。 ゆずのは高校からの親友だ。 すこし友情が行き過ぎたところがある。 「あーん!蒼生つめたーい!!」 口をとがらせていじけたふりをする。 「そういえば蒼生、いい人いた?」 「え?」 「やだなー!大学生なんだから彼氏の1人か2人くらい  作らないとでしょ?まあ、蒼生はかわいいから  勝手にできるだろーけど」 そう言って私の顔を撫でた。 自分で言うのも変だが、私は結構モテる。 今まで彼氏が欲しいと思う前に彼氏は出来ていた。 私から告白したことは1度もない。 しかし、断る理由もなかったのでそれなりに 付き合っていた。 別れたのも全て向こうからだった。 別に悲しくはなかった。 学生の付き合いなんかこんなもんだと思っていたから。
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