第1章  出会い

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結局私とゆずのはダイビングサークルに入ることにした。 ゆずのはもっぱら大谷先輩目当てだろう。 私はゆずのの隣で入部するのに必要な書類を書いていた。 「あれ?ここ何書けばいいんだろう?  ねえ、ゆずのここって・・・」 そう言った私の横にはすでにゆずのはいなかった。 大谷先輩の机の前で 「大谷せんぱーい!ここって何書くんですかー?」 と言っていた。 ゆずのは容姿は女優やアイドルと引けを取らないほど良い。 頭の回転の良さは詐欺師級だ。 自分の容姿の良さを最大限に発揮して 相手の懐に入り込むのだ。 友達なら強い味方だが、決して敵にはしたくない。 「ここはこのカタログ見て器材の種類を書いて」 話しかけてきたのはさっき斎藤先輩の隣にいた先輩だった。 「俺、2年の熊谷光(くまがいひかる)!よろしくね」 「あ、あたし吉田蒼生です」 いきなり話しかけられたからびっくりした・・・ ドキドキしてる・・・ そう思いながら先輩には笑顔でお礼を言って 書類の続きを書いた。 これが光先輩との出会いだった。
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