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結局私とゆずのはダイビングサークルに入ることにした。
ゆずのはもっぱら大谷先輩目当てだろう。
私はゆずのの隣で入部するのに必要な書類を書いていた。
「あれ?ここ何書けばいいんだろう?
ねえ、ゆずのここって・・・」
そう言った私の横にはすでにゆずのはいなかった。
大谷先輩の机の前で
「大谷せんぱーい!ここって何書くんですかー?」
と言っていた。
ゆずのは容姿は女優やアイドルと引けを取らないほど良い。
頭の回転の良さは詐欺師級だ。
自分の容姿の良さを最大限に発揮して
相手の懐に入り込むのだ。
友達なら強い味方だが、決して敵にはしたくない。
「ここはこのカタログ見て器材の種類を書いて」
話しかけてきたのはさっき斎藤先輩の隣にいた先輩だった。
「俺、2年の熊谷光(くまがいひかる)!よろしくね」
「あ、あたし吉田蒼生です」
いきなり話しかけられたからびっくりした・・・
ドキドキしてる・・・
そう思いながら先輩には笑顔でお礼を言って
書類の続きを書いた。
これが光先輩との出会いだった。
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