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社員達が、尾崎豊を絶賛している中、須藤だけは、彼を絶賛する気になれなかった。
(ただの一発屋だろう。
半年もすれば売れなくなるさ。)
すると、その場にいた1人が、思い出したように、須藤の方を向いた。
(そうだ。須藤さん、あなたがあの尾崎豊のプロデューサーになってくださいよ。)
(えっ!俺が!?)
思っても見なかったことだった。将来、有名なミュージシャンになるかも約束されていない少年の曲を作ることは、須藤にとって、憂鬱なことだった。それに、押し付けられる形で、仕事をするのも、気分が良くなかった。
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