第2章 ザ・ドラゴン

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眩い光が辺りを包み、ベアへと激しい電撃が浴びせられた。 「ぐっ…ぬおぉぉぉ!」 木製の大盾により電撃はいくらか軽減されたが、ベアを襲った電撃は彼の体を伝って、最寄りのジェラールへと流れた。 「ぐあっ!」 ジェラールは電撃をその身に受けた。 しかしジェラールにはたいしたダメージは無く、電撃は自らかき消えたように見えた。 「…?…なんだ?何ともない…そうだ!ベア!大丈夫か!」 屈強な体力を誇るベアが盾で身を守ったとはいえ、あれだけの電撃を受けたのだ。いかにベアとて意識は保っていられまい。 「ぐおぉぉぉ!!」 すると突然ベアが咆哮をあげ、手にする剣を高く掲げた。ベアは辛うじて電撃に耐えていたのだ。 「くらえ!バケモン!空圧波!」 そして掲げた剣を勢いよく降り下ろした。 ベアの剣をが音をあげて空を切る。 空振りに見えたが、次の瞬間、その剣圧でベアの前方の景色がぐにゃりと歪む。 そしてそれはゼラチナスマターを捉えた。 「オオオォォォ!」 ゼラチナスマターは悲鳴をあげて苦しみだす。 剣圧による衝撃は振動となり、分厚いゼリー状の皮膚を通り抜けて、直接脆い内臓に届いたのだ。 「へっ…見たかバケモンが…」 ベアはそのままドサリとその場に倒れこんだ。 「ベア!おい、しっかりしろ!」 ジェラールは倒れたベアに駆け寄った。 「ジェラール…様…体が痺れて動かねぇ…とどめをお願いし…ます」 「分かった。ジェイムズ、ヘクター!ベアを頼む!テレーズ、援護を!」 ジェイムズとヘクターは動けなくなったベアを2人がかりで担ぎ、後方へと撤退した。 テレーズはジェラールの援護のため、弓を構える。 ゼラチナスマターはベアの一撃が堪えたのか動きが鈍い。 「よくも大切な家臣を傷付けてくれたな。この皇帝ジェラールが引導を渡してくれる。覚悟せよ!」 ジェラールは剣に火術のエネルギーを込めた。 ジェラールの剣が紅蓮の炎を纏い始める。 「ベアがヒントをくれた。外からでダメなら中から破壊するまで!」
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