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「やった!倒したぞ!さすがは皇帝陛下!後は我々にお任せください!よし!出撃だ!」
カールは弟子逹を連れて洞窟の最深部、ボスがいるであろう部屋へと入って行った。
「ヘクター!テレーズを頼む。私は格闘家逹の戦いを見届けてくる。」
ベアの介抱にあたっていたヘクターを呼びつけると彼はすぐにやってきた。
「はい、ジェラール様。お任せくだ…うわ!なんだこりゃ!汚ねっ!」
「そう言ってやるな。ヘクター、頼んだぞ。」
ジェラールはそのままカール逹を追って洞窟の奥へと入って行った。
「はい…。」
「しかし、どうすりゃいいんだこりゃ…ドロドロじゃねえか…おい!テレーズ!起きろ!おい!」
ヘクターは手近な木の棒でテレーズをつついてみるが意識を戻す気配はない。
「おいおい…参ったな…触りたくねぇよこんなの…しかし、こんな所に置いておく訳にもいかないしな…」
ヘクターはテレーズをおぶるように背中に乗せ、ベアとジェイムズがいる地点まで戻る事にした。
「よいしょ…と!うわっ!ヌルヌルする!しかも臭い!」
ヘクターは身震いした。おかげで自慢のマントもベタベタだ。
「あーあ、また俺のマントが…アンドロマケーには鼻かまれるし、テレーズにはベタベタにされるし、何なんだ?俺のマントって…」
ヘクターはボヤきながら、ベアとジェイムズのいる場所まで歩き出した。
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