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教室で幼馴染みのあかりを見つけた。
「蓮」
あかりは振り返って涙声で俺の名を呼ぶ。
「これ…」
あかりは教室の黒板を指す。
沢山のイラストや一言が書かれてる。
この教室も、部活で使った体育館も、寂しさを感じない。
それを感じない理由なんてあかりがいたから以外にない。
俺の側にはずっと、あかりがいたしあかりが好きだ。
けど、告白する勇気なんてなくて、結局俺は臆病なんだ。
「やっぱり寂しいか?」
こんな質問聞くまでもないだろう。
「違うよ。」
その間のない返答に少し驚いた。
「最悪の事、考えただけ。」
「何だそれ?」
「聞いてくれる?」
綺麗な髪を揺らして、俺を見る彼女が可愛くてすぐに頷いた。
「ずっと前から好きでした。付き合ってください。」
その言葉が予想外過ぎたがとても嬉しくて、頷いてから笑って答えた。
「俺も好きだ。」
あかりは嬉しそうに笑った。
今日俺は片思いにさよならした。
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