腐敗が止まらない…

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この学園、食堂も馬鹿みたいにデカくて美味いと評判らしい。お洒落にテラス席とかあるし、それこそ王道の生徒会役員専用席とかもあるらしいよ。いやー王道だわぁ、とか思いながら騎士(ナイト)君と食堂を目指して歩いている途中、 「よぉ、久しぶり。元気にしてたか?」 と、ぽんっと肩に手を置かれ声を掛けられた。 「おぉ久しぶり、テル。相変わらずの爽やかさだな、なんかの漂白剤か歯磨きのCMでてるだろ」 「あー、なんかよくサッカー部?っては、聞かれるわ」 いきなり喋りかけてきた、汗の匂いまで爽やかなミントの香りがしそうなコイツは、紀伊輝彦(きい てるひこ)。俺の中学からの友人で、その爽やかな外見と性格で中学時代から人気があった、イケメンだ。 よく可愛い外見の男の子にお昼に誘われていたり、部活の先輩から後輩以上の熱い眼差しを送られていた、なんとも罪作りで萌の要素満載のナイス男子だ。 あの頃は、よく爽やか×ツンデレ不良を妄想していたなぁ。不良受けって最高。 「せっかく、同じクラスになったんだからさ、一緒に昼飯食おうと思って、声を掛けたんだよ」 「まさか、同じクラスにまたなるなんてな。テルとどんだけ一緒になればいいんだよ。いい加減、飽きたわ」 「ちょ、それ酷くねっ!」 騎士(ナイト)君とテルの自己紹介も終えて、食堂の席にすわる。チラッと見たけど、噂通り生徒会役員専用席もあったし、ウェイターもいた。 食堂なのに、黒のギャルソン風の制服を着ていた。ウェイターまでイケメンなのは、どういう事だ!やっぱり、顔で採用してるのかと疑問に感じながらメニューを頼んだ。 メニューが届けられたその際に、こっそりとテルに小さく折りたたまれた紙をあげる、茶髪ギャルソン君。おい、絶対にそれメルアドとか書かれてる紙だろ、俺に見せなさい。茶髪ギャルソン君のメルアド見せなさい。 ちょっと、ムカついたんでテルの嫌いなトマトを皿にのっけてやった。
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