腐敗が止まらない…

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今回のスタンプラリーは、この学園の全範囲で開催するらしい。えっ、マジでか、東京ドーム何個分あんのってぐらい広いのに。やだよ、足つるわ。 まず、俺達は2階の化学室にいった。 そこに居たのは、主に化学と生物を教えているという益元先生だった。俺の推測で25歳ぐらいの、小奇麗なイケメン先生だった。 「おぉ、早いね、貴方たちが此処に来るのが1番だよ」 「おっ、益元先生じゃん。お手柔らかに頼むな」 「ふふっ、それでは行きますよっ!」 どうやら、カミナリ先輩と知り合いらしく親しげに話していた。益元先生が鼻息を荒くしながら勢いのいい掛け声とともに出てきたのは、家庭用のカラオケ機器だった。デカイな、これ。 「はい、今から皆さんの中で1人だけカラオケで歌って頂きます。自分の得意な曲でいいので、見事90点以上を出したら、スタンプを押してあげますので頑張って下さいね!」 益元先生がテンション高めで、両手を握り拳にし片手を高く上げたポーズで説明をした。25歳(推測)がやるとは思えない可愛さだ。しかし、カラオケか...。俺、音痴だからやりたくないな。この前、テルにお前音痴だなってしみじみと言われたよ、悲しい。しかも、90点って何気にハードル高くないか? 「はいはい、ここは僕にドーンっと任せなさいっ!」 なんと、あのジェンダーレス系ゆー先輩が歌ってくれるらしい。ゆー先輩は大きな声をあげながら、自分の薄い胸をドンッと叩いてむせていた。笑った。 それより、ゆー先輩大丈夫なのか。カラオケとか人前とかで歌わそうな感じなのに。 「僕の美声に酔いしれな!」 不安だ...。
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