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流れてきた曲は、三味線の音が効いている演歌だった。えっ、ゆー先輩、演歌を歌う気なのか!?マジで意外過ぎるんだけど(笑)
ゆー先輩は、目を閉じ胸に手をあて完全に自分の世界観に入っている。あれ、歌い出す前の歌手みたいな感じ。音楽に合わせて僅かに身体を左右に揺らしてリズムに乗っている。
ヤバイよ、完全に自分の世界に逝っちゃってるよ、あの人。大丈夫なのか。
俺以外の先輩たちは、いよっ!とか、ゆーちゃんー!!とか声援を送っていた。そして、何故か益元先生はペンライトを持っていた。準備いいな。
ゆー先輩の歌声は、その見た目では想像もつかないぐらいの力強くコブシの効いた素晴らしいものだった。途中に幻覚見えて俺、桜吹雪が見えたぐらいだから、つい引き込まれてしまうぐらいの歌唱力だったよ。佐々木先輩なんか、感動しすぎて泣いてたし。
いや、それにしても、ゆー先輩って色々とぶっ飛んでだけど。
えー、結果は98.725点という、見事な結果だった。スゲェな。
益元先生は興奮しすぎて、間違えてスタンプを3個ぐい押していたし、佐々木先輩はまだ感動で泣いていた。そして、ゆー先輩はドヤ顔でマイクを返していた。
「やったよ!98点って僕凄くない!?」
「本当に凄いっすね、ゆー先輩!マジでカッコよかったです!!」
「えへっ、そんなに褒められると照れちゃうよ~」
歌ってる最中と普通の時のギャップって何なんだろうか。分からないよ。普段のゆー先輩は可愛らしいのに、マイク持ったら一人の漢だもん。しかも、こっちの方(漢)の方のね。
とりあえず、スタンプ1個貰えて良かった。
あと、9個集めないとな。まだまだ、時間はかかりそうだ。
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