腐敗が進んでいる…

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勢いよくドアを開けると、そこにいたのは青いエプロンを付けて腕まくりをした奴がいた。びっくりしたように、目をぱちくりさせて廊下から顔を出している。驚き方が可愛いな、おい。 思ってたより、普通ぽっい感じの子なんだけど。 「…どうも」 「どうも」 お互い歩み寄る感じで、ぎこちなく挨拶をした。き、気まずい。そりゃあ、いきなりドアがバーンっ!ってなって、急に見ず知らずの奴が出てきたら怖いだろうさ。俺が悪かったわ。 とりあえず、笑顔で印象を良くしよう。大抵、笑顔で何とかなるって婆ちゃんに教えてもらったし。 料理を作っている途中らしい子の前までスタスタと歩み寄り、俺の中で最大級のアルカイックスマイルを作った。多分、第三者視点で見たら後光が差し出しているぐらいの素晴らしい笑顔だと思う。頬がつる。 「もしかして、君が僕の同室者の人?」 質問されたと同時にへにゃっと笑われました。パタパタとスリッパの音を鳴らして近寄ってくる。モコ モコのアニマルスリッパ可愛い。 「どうも、初めまして。村上名尾です、宜しく」 「あっ、初めましてー。僕、山崎騎士(ナイト)っていいます。騎士ってかいて、ナイトって読むよ。名前負けしてるのは知ってるから!」 やっぱり、この子が騎士(ナイト)君か!!そうやって読むんだ、流石キラキラネーム!! 短髪のおデコの広い、草食系男子っぽい子が騎士(ナイト)って笑 騎士っていうより、村人Aっぽい子なのに笑 名前負けしてるのは自覚済か、散々からかわれてきたんだろうな…山崎って呼ぼ 「あっ、そうだ!村上君、僕が作ったので良ければお昼ご飯たべる?」 そんな笑顔で言われたら食べるしかない。例え、塩コショウもうちょっとふって欲しいと思っても、騎士(ナイト)君のご飯なら笑顔で完食するわ。良かった、こんなほんわかする子と同室で。うまく行きそうな感じがする。
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