第1章

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「でも、もう過ぎただろ」 そう言って笑うと、彼女も顔をあげて微笑んだ。 「もう・・・、先生のバカ・・・」 「違うよ」 囁くような抗議を否定した。 「先生じゃないだろ」 卒業証書を握りしめて泣きながら笑う彼女を、 そっと抱きしめた。 ずっとこうやって抱きしめたかったんだと 実感すると、やはり3年は 長かったのかもしれない。 俺も、今日君の先生を卒業する。
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