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■守る事の意味を無くして■
※無人島プチイベ
‐‐‐
「慶次郎…ちょっと川の方行ってくる」
「おう?一人で行くのか?」
2つ上の先輩…漆原慶次郎はみんなのお父さんみたいな存在だ…
だから俺は教師より慶次郎に一言言っておこうと思った
「一人じゃダメ?」
慶次郎は薪を割る手を止めて首を強く振る
「駄目だ…ここは無人島なんだぞ?何かあったらどうするんだよ」
うるさい……だけど…心配してくれる
俺も慶次郎みたいになりたい…
けど怖いんだ…
「くりり~ん♪♪」
「うっ!?」
背後に突然の衝撃によろめき慶次郎に支えられた
「くりりん♪遊ぼ~」
「……三汰と一緒はダメ?」
同級生の三汰は人懐こくてムードメーカーだ
俺はいつの間にか三汰をおんぶする形になっていた
「三汰は迷子になるしなぁ~」
「え?なんの話し~?」
子犬のように落ち着かない三汰を必死に捕まえて慶次郎に頼んだ…
「仕方ねぇな…いいか?太陽が沈む前には俺んとこに来る事、いいな?」
「分かった…ありがとう」
自分では笑顔で返したつもりなのに慶次郎は俺の頭をクシャクシャと撫でて
「ニッと笑ってみろよ♪」
と言われて…1回だけ頷いてから三汰をおんぶしたまま川へと向かう道を歩き出す
「え?♪くりりんどこ行くの~??」
「川まで…一人じゃダメなんだって……」
「やった~♪♪」
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