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高校生になって衝突を上手くかわす術を身につけて、私の目は乾ききってしまった。
彼女はぼっち回避のためだけの存在。
次の日から彼女の位置に別人がいたって関係ない。
そう言い聞かせて深い干渉を避けたはずだったのに。
不覚にも色んな話をしてしまった。
色んな話を聞いてしまった。
無論、9割は無駄話で、私達親友だねと話したことは一度もない。
ただ隣にいるだけの関係。
でも何だかんだ言って3年間ずっとそうだった。
……それを人は親友と呼ぶらしい。
卒業式を終えた教室。
クラスメイトの声が飛び交う中、彼女は静かに泣いていた。
私にしか気づかれないよう黒板を向いて。
あぁ、どうして私は自分に嘘をつき、彼女を信じられなかったのだろう。
口に出さなくたって彼女はちゃんと想ってくれていたのに。
それに気づけた嬉しさと今まで気づけなかった悔しさが押し寄せる。
そして目薬を差したときのように私の視界はにじんだのだった。
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