第3章 「…そっかぁ」

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留守番と言われても、特にすることはない。 仕方がないから、この部屋の掃除でもしようと立ち上がる。 「…ケホケホ」 しばらく触れていなかったであろう本棚から舞い上がった埃に、少し驚いてしまった。 「…コレ」 その本棚に直されていた本と本の隙間からヒラヒラと写真が落ちた。 その写真は、小さな私とオズ…… 仲良く二人で写った写真。 「…え」 気付くと私は涙を流していた。 袖で拭っても、涙は止まらずに流れ続けた。 「…どうしてこんなに辛くなるの?」 誰も答えを教えてくれなかった。
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