3

2/7
前へ
/38ページ
次へ
 喫茶店に注がれる日の光も、そろそろ傾いて来た。  この推理ゲームも終わりの時を迎えることになる。  辻霧幸人は再度注文したブレンドコーヒーを、時間を掛けて飲んでいた。横峯征司に対する最後の猶予だった。  猶予をもらったところで、事件の真相が皆目見当がつかないことに変わりはなかった。袋小路に差し掛かった気分だ。  横峯はワクワクしていた。これからどういった推理が行われるのだろう。この不可解な謎がどのように紐解かれるのだろう。この毒殺トリックを彼はどう解明してみせるのだろうか。
/38ページ

最初のコメントを投稿しよう!

42人が本棚に入れています
本棚に追加