好きな香りと嫌いな香り

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「はい……出来ましたよ……」 結局3時間も掛かった…… まとめといた資料を持っていくと、工藤は優雅にコーヒーを啜りながら座って待っていた 「へぇ~……さすがに早くなって来たか……」 「あのねぇ……試すんならもっと他の事でっ……」 「はい、これ……」 言葉を遮り、手渡されたのは1枚の資料 「報告書…まとめといたから……もう帰っていいよ……」 「………工藤さんは?……」 「これからが私の仕事だから……コーヒーで休めたし……どうせあんた居ても邪魔だし……」 工藤はそう言って手渡した地図と時系列データを広げ、過去の犯罪歴資料を読み始めた はいはい……邪魔ですか…… だが、俺は知っている この人は表現の仕方があれだが根は良い人だ 定時に俺を帰す為だろ…… 「じゃあいいです……射撃練習して来ますから……」 「はぁっ?!!……帰れって言ってんでしょっ!!……」 「業務は終わったんだし、何しようと俺の自由でしょ?……工藤さんに勝てるの射撃の腕と対人組手くらいなんで…………先輩こそ練習しないでいいんすか?……1発も的に当たらない銃なんて持ってても意味ないっすよ?……」 「なっ!!んにゃろ~っ!!……ケンカ売ってんなっ!!……」 「えぇ……売ってます……」 「………かっ!!…勝手にすればっ!!……」 怒る工藤を見て 何だかちょっとだけ勝ち誇った気分だ 「あっ、そうそう………用事あったら呼んで下さい……」 「…………誰が呼ぶか……」 少し怒りの混じった声 だが、それ程悪い気はしなかった
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