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この喫茶店を指定したのも、時間を指定したのも伊織だった。
その彼女はまだ現れない。
恭一は伊織にメールを送ってみた。
それから、今度はメールの返信を待つ。
……いくら待っても、伊織からの連絡はなかった。
彼女の身に『何か』があったのか。
恭一は少し躊躇いながら、伊織の実家に電話をかけてみた。
何もないなら、それが良い。
『ごめん、寝てた~』
なんて言いながら笑ってくれたら、それが一番良いのだ。
呼び出し音が8回鳴って、伊織の母親が電話に出た。
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