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【もしもシリーズ第二弾(笑)】
設定:晶(大学3年生)、馨(高校3年生)、田口(馨のトコの執事)
『狼腹黒王子×羊で哀れな家庭教師』
大学の先輩からいいバイトがあるからと紹介されたのが、ある大金持ちの子供の家庭教師。
『今年の夏こそは、映画を見てずっと行ってみたいと密かに想い焦がれていたイタリアに行くぞ!』
と心に決めバイトを探していた所にこのタイミング。
先輩と言っても、去年同じゼミで何度か言葉を交わした程度の間柄で、正直こんないい条件のバイトを紹介してくれる関係ではない。
不思議に思ってそう聞くと、
「いや、これは溝口にしか出来ないバイトだから」
はははと乾いた笑いと詳細を書いたメモを残して、名前もよく覚えていない先輩は構内へと消えていった。
メモには時給ではなく日給1万円と書かれており、一日に教える時間や週に何日通うのかは初日の顔合わせで話し合うとの事。
その下に、そのバイト先の連絡先、そこの地図や行き方が事細かく書かれていた。
「変な先輩。…にしても、こんな美味しい条件のバイトってホントにあるのかなぁ」
あたしは首を傾げつつ、そのメモを見つめながらしばし呆然とその場に立ち尽くしていた。
……―――美味しい話には裏がある。まさにその言葉を後々痛いほど思い知らされる羽目になるとは、この時の能天気なあたしが知る筈もなかった(号泣)
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