2.2.8 クリスマス

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 そういえば、ケーキ食べないと。彼女を抱いたあと、手早く下着とデニムだけ履いて、美和さんに手近にあった俺のセーターを渡した。冷蔵庫からケーキを取り出してベッドに戻る。 「裕人くんの匂いがする」  と言いながら俺のブルーのセーターを着た美和さん。 「ユニクロだったんだね。私もVネック持ってる。お揃いだね」  嬉しそうに話す美和さん。……素肌にメンズのセーターを着ただけのその恰好は……。俺が着ていると普通のVネックも女性の美和さんが着るとやけにVネックの開いた部分が大きいような。その下に見える素肌の面積が広いような気がする。あまり見ないようにしながらベッドにケーキを置く。フォークを美和さんに渡す。 「え? 」  無意識にフォークを受け取った美和さんが目を見開く。 「ここで食べるの? このまま? 切ったりとかしないで?」 「悪くないでしょ? 両側から食べていこうよ」  Merry Christmasと書かれたチョコのプレートを半分に割って片方を彼女に渡す。 「メリークリスマス」  ふたりでチョコをあわせてから食べた。 「こんなお行儀の悪い食べ方したの初めて」  生クリームのケーキを口にしながら美和さんが言う。 「でも、美味しいかも」 「お行儀が悪いのもいいもんでしょ? 」  と聞くとうん、と笑顔で答えてくれた。
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