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俺は高校三年生の葛城 啓[かつらぎ けい]。
俺は一般でいう不良だ。
ダルい授業は抜け出して、立ち入り禁止の屋上で煙草を吸う。
この高校に入学して三年目だから、教師も何を言っても聞かないと諦めたのか、干渉してこない。
留年にならない程度に授業に出て、サボる時はサボる。
それが俺の日常だった。
………昨日までは。
今日もいつも通り屋上に来て、煙草を吸っていたとき。
ガチャ。
開く筈の無い屋上のドアが開いた。
「あれ。 ここ屋上………? 」
女の声。
振り向くと制服を着ているから、ここの生徒なんだろう。
中学生かと思うような身長と、着こなさせていない制服を見ると、昨日入学したばっかの一年生だろう。
一年生は昨日入学式があって、今日は身体測定などがあるから講堂に集合のはずだ。
時間はもうすぐ8時30分。
コイツはこんなところにいて大丈夫なんだろうか。
それとも俺と同じ不良でサボりにきたのか。
「あっ! 煙草は駄目ですよ! 」
コイツの俺に対する第一声がコレだった。
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