第1章
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顔が熱い。 ギュッと握りしめたのは、卒業証書。 あなたが私にくれた、宝物。 「そうだよ。俺と一緒に卒業、だろ?」 席を立って、ゆっくりと近づいてくる。 ニヤリと笑う顔は、 もう高校生のものではないから、 ドキッとした。 「卒業おめでとう、先生。大好きだぜ」 唇に触れた熱に、思わず涙がこぼれる。 高校生を、家庭教師を、この関係を 共に卒業する。 そして、新しい私達の日々が幕を開ける。
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