見守る存在

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   僕からは返事を返せないままで、瀬戸君から続けて言われて、今度は頷くだけの返事だけした。 こんな帰り道じゃ恥ずかしいけど……二人きりの時なら、いいかな……。 心の中ではもう、そんな事を思ってしまっちゃってる。 けど、恥ずかしくてまだ、口に出せそうにないから、繋いだ手をギュッと握った。 「……かわいい」 すると、瀬戸君がボソッとそう言って、握り返してくれたんだ。 ーーしかし、ラブラブで下校する二人は気付かない。 ニヤニヤ顏で眺めてるシバちゃん。 そんなシバちゃんに半ば呆れながらも、微笑ましく優達を見守ってる愛ちゃん。 この二人が数メートル後ろに居た事を……。 ≪終わり≫
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