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「ふふふ。だから、私言ってたじゃん! 予想では両想いだから、頑張って! って」
「あ……」
そう言えば……教室で別れる時に、そんな事を言われた気がする。
けど、なんで愛さんはあの時、そう思ったんだろう。
分からなくて、つい首を傾げてしまった。
「ふふ。ホント、優君って可愛いね。その可愛さに免じて、教えてあげるね。ほら、私……優君の教室にさ、二回行った事あるじゃない?」
「う、うん」
「その時にね、必ず瀬戸君と目があってたの」
「え……?」
言われて、ビックリした。
知らなかったって思ったけど、愛さんと目があうって事は、僕は背中向けてるから、見えないのは当然なのか……。
「一回目は私も意識しちゃって、目があって動揺したんだけど……。二回目の時にね、なんか不安そうな表情だったんだよね。その時に何でかなー? と思ってて、その後に優君の話を聞いたら、そうなのかなって、なんとなく思ったの」
「……愛さんって、凄い」
たった二回で、そんな予測しちゃうだなんて。
そう思ったから、ポツリと言った。
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