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「優、帰ろっか」
「うん……」
放課後になって、瀬戸君と一緒に教室を出た。
前から一緒には帰ってたけど、好きって伝えてからは、何だか照れくさくなってしまう。
顔の熱さを隠したくて、いつもの様に俯いて、足を進める。
「……あのさ、優」
暫く歩いた所で、瀬戸君から呼びかけられ、そこでやっと俯いてた顔を上げた。
「なに?」
「今日……また、あの女の子と昼、食べてただろ?」
「あ……愛さんの事、かな?」
あれ? 何で瀬戸君が知ってるんだろう?
一緒に食べてたの、瀬戸君に見られてたのかな?
「仲良いんだな。結局……優とあの子って、どういう関係なんだ?」
「え……友達? だけど……」
少し、機嫌が悪くなった瀬戸君に言われて、素直に言う。
愛さんは友達というより、相談相手って感じがするけど……別にいいよね?
そう言えば瀬戸君から前に、愛さんと付き合ってるって間違えられたけど……もしかして、何か誤解しちゃってるのかなぁ?
「ふーん、でも……優って女の子とほぼ喋んないじゃん? 何であの子は違うの?」
更に聞かれて、やっぱり瀬戸君が誤解してるかもと思った。
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