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昔、このSSを作ったのがきっかけとなり、
恋までの話を作る事になりました。
おまけ2
【後ろ姿】※優視点
今、僕から見て、少し前方には、一人の背中が見える。
制服に身を包んでる、広くて大きな背中……。
僕の方を振り向かなくても、それが誰だか分かる。
だって……それは……僕が好きになってしまった、瀬戸君の後姿だから……。
瀬戸君は僕が後ろにいる事に、気付いてるのかな?
しっかりした足取りで歩いてるから、多分……気付いてないんだろうな……。
きっと僕がここで瀬戸君の名前……呼んだら、振り返ると思うけど……それは出来ない。
だって……恥ずかしい。
瀬戸君の名前を呼ぶ事が……じゃなくて、瀬戸君の目に見つめられる事が……。
それでも、気付いて欲しいって……そう思う僕は我が儘なのかな?
「戸波?」
「えっ?」
僕の気持ちが届いたのか、瀬戸君が急に僕の名前を呼んで、顔だけ振り返る。
「俺の後ろ……居たの? 気付かなかった……」
少し目を見開いて、瀬戸君が僕に話し掛ける。
それに対しての返事を、何か返さなきゃって思うんだけど…言葉が見つからない……。
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