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戸波の返事を待ったけど、残念ながら返ってこなかった。
仕方ないな……。
「……戸波……おいで」
俺が呼んでみたら、ビクッと戸波の身体が揺れた。
まるで……うさぎみたいだなー。
でも……生憎、このうさぎは、俺にしか懐かないみたい。
両手を広げて、俺はうさぎを待つ。
すると、うさぎはゆっくり顔を上げて、ハッとしてる。
それから、一歩、一歩と俺に近づいてくる。
距離が縮まるにつれて、小走りになって……。
「うわっ」
俺の元にうさぎが辿り着いた時、そんな声を出したのは、俺の方だった。
それは、いきなり抱きつかれたから。
もちろん……俺にしか懐かないうさぎ、戸波優に……だ。
「………っ……優…」
俺が名前を呼んだら、優は俺の胸に顔をさっきより深く埋めたんだ。
あぁ……駄目だ。可愛すぎる~。
何でこんなに可愛いのかな? こんなの詐欺だ。
普段、こんな事、してこないのに……。
もう、俺……限界かもしんない。
ギュッと抱きしめて、立ってられない位、凄いキスしてやりたい。
「優。顔上げて……」
今度は、顔を埋めたまま、首を振ったんだ。
だ、駄目だ。可愛すぎて、鼻血吹き出そうなんですけど!!
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