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でも……それは実行されなかったんだ。
「……ぅん……」
だって気が付いた時には、僕の腰に巻きついてきた瀬戸君の腕によって身体を引き寄せられて……そのまま、キスをさせられてしまったから……。
「うぅ……ん……んぅ……」
目の前には、瀬戸君の顔が映ってる。
でも、あまりに近づきすぎていて、ハッキリと見えず、ぼやけてしまってる。
それに、合わされた唇……最初は冷たいと思ったけど、今は熱い……。
どうしよう……。
早く、離して欲しい。
そうじゃないと僕……熱すぎて倒れそう……。
「……ぅん……」
そんな事をぼんやりと思ってたら、
「……んっ……」
瀬戸君がやっと唇を離れてくれた。
「はぁ……はぁ……はぁ……」
「どうしよう……」
暫くの間、荒い息しか出来ずにいる僕に対して、息一つ乱れが無い瀬戸君がそう言った。
その言葉は、僕が言いたいよ。
たかが罰ゲームで、どうして僕は瀬戸君にキスをされちゃったんだろう?
どうしよう……。もし、写真か何か撮られてたら……次の日から学校中の笑いものにされて……僕、学校に行けないよ。
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