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…彼氏なんて,作れないよ…
だって,私には…夏樹が……夏樹が,どうしたの?
あれ,夏樹は私の,何…?
「う,うええ…っん,うえ,ううへ…ん,うう!!!」
涙が止まらない。
なんだか急に寂しくなってきた。
「ちょっと,燈,どうしたの!?」
「ごめん,麻衣,嫌なこと言っちゃった…?」
突然泣き出した私にビックリしたようだ。
麻衣と沙織はあたふたしている。
そりゃそうだよ。突然泣かれたら困るよね…
「ぎょ,ぎょべん…な,なんげおあい,う,ううう…(ごめん,なんでもない)」
「そ,その顔,全然大丈夫じゃな…「だいじょーぶ!?」
「う…へ?」
突然,聞いたことのない声がかけられたのに驚いて,変な声が出てしまった。
「君,だいじょーぶ?」
「は,はいっ!」
見上げると,女の子みたいなベビーフェイスの男の人が私の顔を覗き込んでいた。
「ふーん,ならいいんだ。全然だいじょぶじゃなさそうだけど。僕,石井俊。よろしくね。君は?」
「へ,えーと,工藤燈です。あ,あのー「燈ちゃんかー!可愛い名前だね!メアド教えてよ!」
「は?」
何,この人。
初対面…だよね?
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